この記事の結論

ワークロイドのレンタルは、機種を決めて「機体だけ借りる」か「操作者ごと派遣を頼む」かで総額が大きく変わります。公開例では Unitree G1 が1泊2日5万円(税別)、初日のエンジニア帯同が1日10万円(税別)、送料は別です。TechShare Workroid Service は金額を公表していないため見積もりが必要です。

最初に決めるのは「機種」と「誰が動かすか」

「ワークロイド」は特定の機種の名前ではありません。一般社団法人ワークロイド・ユーザーズ協会は、空間を自律的又は遠隔操作で移動して、労働の代替を行うロボットと定義しています。そのため料金表も「ワークロイド」という品目では見つからず、実際には機種ごとに調べることになります。

機体の代金より人の費用の方が大きくなることがあります。下の公開例では、Go2 は機体が1万円(税別)なのに初日の帯同を1日頼むと10万円(税別)が加わり、合計の9割以上が人の費用になります。ですから、見積もりを取る前に次の3つだけ決めておくと比較が速くなります。

  1. 機種:人型(G1 など)か四足(Go2 など)か。自社のプログラムを動かすなら二次開発に対応した構成か。
  2. 期間:何泊か。搬入日と返却日を含めて数えます。
  3. 操作:当日だれが動かすか。自社で動かすのか、立ち上げだけ手伝ってもらうのか、最初から最後まで任せるのか。

機種の仕様はUnitree G1 のページとUnitree Go2 のページにまとめています。言葉の意味や協会についてはワークロイドとはをご覧ください。

「ワークロイド」「Workroid」は登録商標です(商標登録第6415933号・第6415936号)。本記事は言葉の説明のために使っており、当社は商標権者・ワークロイド・ユーザーズ協会とは関係がありません。個々の機種が協会の定義に当てはまるかを当社が判定するものではなく、本記事では公開料金を確認できた機種を例にしています。

機体だけ借りる/操作者ごと派遣を頼む の違い

同じ「ロボットを1日使う」でも、契約の中身は別物です。派遣型の例として、GMO AI&ロボティクス商事は自社のサービスを「ロボットを用いた役務提供」であり機器の販売やレンタルを目的としないと説明し、動作プログラムや運用管理を同社が一括で行うとしています。

比べる点機体だけ借りる(レンタル)操作者ごと頼む(派遣)
当日動かす人自社(初日だけ貸す側の技術者が付く例あり)頼んだ会社の技術者
動作の準備自社で覚える・作る頼んだ会社が設定する
向く用途購入前の実機確認、社内デモ、撮影、研究開発、実証実験展示会、店舗、企業イベント、ステージ演出
金額の見え方泊数の料金表を出している例があるヒアリング後の見積もりが中心
自社が負う手間受け取り、充電、操作、返送会場の条件の共有、進行の打ち合わせ
注意点操作を誤ったときの扱いを契約で確認する業務の内容によって追加の許認可や安全対策が要る場合がある

派遣の項目はGMO AI&ロボティクス商事「ロボット派遣」、レンタルの項目はClearAI「ロボットレンタル」の記載をもとに当社が整理しました(2026年11月2日確認)。

判断の目安は単純です。人前で失敗できない場なら派遣、動きを自分たちで確かめたいならレンタルです。社内の担当者が操作を覚えて今後も使う予定があるなら、レンタルの手間は自社の経験として残ります。一度きりの催しなら、覚える時間も費用のうちと考えて比べてください。

レンタル料金の公開例(税別・含まれるものを確認)

業界団体が発表している相場はありません。ここでは料金ページを実際に開いて確かめた金額だけを載せます。いずれも2026年11月2日時点の各社の表示で、変わることがあります。

公開料金の例:機体+初日の帯同が必須の料金

機種1泊2日(税別)税込延長1日(税別)
Unitree G150,000円55,000円40,000円
Unitree R150,000円55,000円40,000円
Unitree Go210,000円11,000円5,000円
  • 別にかかるもの:初日のエンジニア帯同(必須。1日100,000円または1時間10,000円、税別)と送料(製品とお届け先で異なり、事前に見積もり)。
  • 含まれるもの:全商品に補償が付き、通常の利用範囲での破損は免責費用がかからないと記載されています。
  • その他:発送日の1営業日前までならキャンセル料なし。8泊9日以上と7か月を超える利用は個別見積もり。

出典:ClearAI株式会社「ロボットレンタル」(2026年11月2日確認)。時間制の帯同に最低時間があるかはページから読み取れないため、下の計算は表示の単価を掛けただけのものです。

この単価で当日の総額を計算すると、帯同の頼み方で差がはっきり出ます。

組み合わせ(1泊2日)機体帯同合計(税別・送料別)
G1+帯同1日50,000円100,000円150,000円
G1+帯同3時間50,000円30,000円80,000円
Go2+帯同1日10,000円100,000円110,000円
Go2+帯同3時間10,000円30,000円40,000円

派遣の金額はほとんど公開されていない

操作者ごとの派遣は、確認できた範囲では料金表を出している会社がありませんでした。GMO AI&ロボティクス商事のページは「ヒアリング後に正式なお見積り」としています。金額はヒアリングの後に出る前提で考えてください。

派遣の費用は、機体代のほかに技術者の人数と拘束時間、動作の準備、リハーサル、移動と宿泊、搬入と撤去で決まると考えて、内訳を出してもらうと比較できます。

TechShare Workroid Service の公開情報

「ワークロイド」の名前を掲げたサービスとして公開されているのが、TechShare株式会社(東京都江東区)の子会社である TechShare Workroid Service株式会社です。2026年7月3日設立、資本金5,000万円で、2026年8月5日のプレスリリースによると、2026年10月からレンタルを中心に順次開始する予定と発表されています。

  • ロボット派遣・操作者派遣
  • 研究開発・PoC・実証実験向けのレンタル
  • 派遣・レンタルする機体のカスタマイズ
  • リース(2027年以降に開始予定)
  • 修理(ロボットホスピタル)
  • 運用・保守・点検の支援、業務運営の支援

G1 のダンス派遣はWorkroid Dance Crewとして案内されています。公開されている条件は次のとおりです。

  • 現在の編成は6体
  • 標準で8種類のダンス(2026年9月1日時点)
  • カスタムダンスの開発と実装は1か月程度
  • 事前の打ち合わせは3か月前から
金額は公表されていません
2026年11月2日に確認した時点で、上の2つのページに料金の記載はありません。金額を知るには同社への見積もり依頼が必要です。本記事の公開例を同社の料金の目安として読むことはできません。

安く借りるコツ(格安の表示だけで選ばない)

「1泊2日5,000円から」のような表示は機体だけの最低額です。比べるのは合計です。公開例から言える、費用を下げられる順番は次のとおりです。

1. 操作の頼み方を見直す

下の公開例の条件では、人の費用が大きく効きます。この単価なら、帯同を1日から3時間に変えるだけで7万円(税別)下がります。立ち上げと操作の説明を受けたら自社で動かす、という形にできないかを聞いてください。ただし初日の帯同を安全のため必須にしている例もあるので、ゼロにできるとは限りません。

2. 構成を必要なものまで下げる

構成で金額は変わります。プログラムを書かず、見せるだけ、歩かせるだけなら上位の構成は要りません。人型である必要がない巡回の試験なら、四足の Go2 にすると機体の金額が下がります。逆に、自社のソフトを動かす研究では、二次開発に対応しない構成を借りると使えません(公開例でも Go2 の AIR・PRO はソフトウェア開発不可とされています)。

3. 期間を実際の出番に合わせて読む

使用日の前日に届く、という事業者もあり、1日の催しでも泊数は増えやすくなります。搬入日、本番、返送日を書き出してから泊数を決めてください。連泊は割安になる例がある一方、本番が飛び飛びの日程なら2回に分けて借りる方が安いのか、送料が2往復になって高くなるのかを両方計算します。

4. 送料と補償を別に確かめる

送料は公開例でも金額が書かれておらず、お届け先ごとの見積もりです。G1 はメーカーの仕様で約35kgあり、運ぶ手段によって費用が変わります。補償が料金に含まれるか、対象が「通常の利用範囲」のどこまでかも確認してください。自前の改造や想定外の使い方で壊した場合の扱いは、事業者ごとに異なります。

当社は保険代理店ではなく、保険の勧誘や申し込みの受付はしていません。主催者として別に保険を検討するときの相談先は保険会社・代理店です。論点はワークロイドの保険で整理しています。

5. ダンスや演出は標準の演目から考える

ダンスや演出に使う場合、公開の料金は確認できませんでした。費用を左右するのは、用意された動きをそのまま使うか、新しく作るかです。Workroid Dance Crew の例でも標準の演目とは別にカスタムは開発に1か月程度かかるとされており、新しく作る分の日数と費用が上乗せになると考えるのが自然です。まず標準の演目で構成できないか相談し、打ち合わせは早めに始めてください。

見積もりに書く項目

同じ条件で複数社に頼むために、次の表を埋めて送ると比べやすくなります。

項目書くこと確かめる理由
機種・構成G1 Basic、Go2 R&D など。ハンドの有無構成で金額が2倍になる例があり、開発の可否も変わる
台数何台か。予備機が要るか2台目の技術者の要否が変わる
期間到着日、本番日、返送日泊数の数え方を合わせる
操作自社/立ち上げのみ/全日。リハーサルの日総額への影響が最も大きい
動かす内容歩行、展示、ダンス、対話、自社プログラムなど動作の開発や設定の費用が決まる
場所住所、搬入経路、段差、床の材質、屋内外送料と、そもそも動けるかの判断
電源・通信コンセントの位置、Wi-Fi の有無G1 の駆動時間は約2時間で、充電や電池交換の計画が要る
安全来場者との距離、柵の有無、担当者の人数メーカーも人との十分な距離を求めている
費用の内訳機体、人、送料、設営・撤去、移動・宿泊、税の表示税別と税込が混ざると比較を誤る
条件補償の範囲と免責、キャンセル料、延長料、雨天や中止の扱い当日の変更で追加費用が出やすい

駆動時間と安全距離の出典:Unitree「G1」製品ページ(2026年11月2日確認)。メーカーは危険な改造を控えるよう求めるとともに、人型ロボットの業界はまだ探索の初期段階であるとして慎重な利用を呼びかけています。

当サイトでも、機種・期間・台数が決まっていない段階からロボットの見積もりを相談いただけます。在庫と日程は時期によって変わるため、ご希望を伺ってからお答えします。

失敗しやすい点

  • 機体の金額だけで稟議を出す:帯同と送料が抜けていると、承認後に数倍になることがあります。公開例の Go2 は機体1万円に対して帯同1日で合計11万円です。
  • 駆動時間を見落とす:G1 は約2時間です。朝から夕方までの展示で動かし続ける前提は組めません。出番の時間を決め、交換用の電池があるかを聞いてください。
  • 借りてから開発できないと気づく:構成によっては二次開発ができません。研究やPoCでは申し込み前に確認します。
  • 演出の準備期間が足りない:カスタムの動作には日数がかかります。公開例では打ち合わせを3か月前からとしています。
  • 長く使うのにレンタルのまま続ける:月数が延びると購入価格に近づきます。継続が決まったらリースで使う場合の考え方や購入価格と比べてください。

導入の全体の進め方と補助金はワークロイドの導入・補助金、修理や点検はワークロイドの修理・保守にあります。催しでの使い方はイベントでの活用、試験導入はPoC での活用、機種別の費用はロボットレンタルの料金比較も参考になります。

本記事は ASI株式会社が運営する当サイトの編集部が、各社の公開ページを2026年11月2日に確認して作成しました。掲載した他社の料金は各社の表示であり、当社が提供する料金ではありません。最新の条件は各社にご確認ください。